ディーラーで新車を購入する時現在乗っている車両の価値を査定してもらい、その評価額分次期車両の購入金額を差し引いてもらうことを下取りと言います。

中古車販売店に下取りを依頼することもまれにありますが中古車の場合業界では孫取りと呼び、下取りとは別物として扱いますのでここでいう下取りからは省いて以下では触れていきます。

下取りには

  • 購入手続きと下取り手続きが同時進行するので手間が少ない
  • 次期車両の納車まで全車両を使うことができるため代車を用意する必要がない

などのメリットがあるため、メンテナンスや車検など普段からディーラーを利用する機会の多い方を中心に下取りで愛車を手放す人も多くいます。

下取り金額が出る過程

正規ディーラーが下取りするときは一般的に
1、車種別に決められている価格表に基づいて計算開始
2、ボディーの傷み具合によってマイナス
3、エンジンや足回りの程度に応じてマイナス
4、その他目にいた点をことごとくマイナス
5、下取り価格決定
という手順を踏み、とにかく徹底した消去法で行われます。

そして、同じディーラーである場合店舗や地域が変わっても使用する下取り価格表は共通なため、はじき出される下取り額はほぼ同じ金額になります。

現金収入にはならない

まず最初のデメリットですが下取りは新車の購入金額に充当されるため、ローンを組んだ場合では月々の支払額を下げたり回数を減らす手段としては有効です。

ただし、それを現金として手に入れられるわけではないので使い道を自由に選択することはできません。

値引き額との線引きが難しくなる

次に下取りのデメリットとして考えられるのが、新車購入時に繰り広げられる値引き交渉による値引き幅が不透明になることです。

正直この値引き幅はただでも不透明なのに、ここに下取りが加わると一体全体どこまでが値引きでどこからが下取り金額なのか素人でなくても、ちんぷんかんぷんになってしまいます。

そして、業界的な裏トークをすると下取り車両があった場合は基本不透明感のある値引き額を抑えるか、相場を下回る下取り価格によってそのトータル額を下げるのが商売人の鉄則、セオリーなのでお客さんにとってみれば単純に損をしてしまうことが多々あります。

言葉が悪くなりますが正直相当鈍いセールスマンなら素直に値引き幅通りの価格と相場通りの下取り額を出すこともあるのかもしれません。

が、日本のカーマンは優秀な方が多く筆者の周りにはそのような方は少なくともいませんでしたし、ほとんどセオリー通りの選択をしそれが素人であるお客さまに露見することは通常ありえませんこれを読んでいる方は別ですが。

装備品やオプション、グレードの評価が低い

ディーラーは下取りした車を現金化する方法が極端に狭く、ほぼ100%オークションに丸投げしますしそれが主たる商売ではないのでオークション会場における相場の変動への対応も鈍く、オークションで絶対に損をしない価格で下取り査定をします。

そして、オークション会場では素人ではなくプロが車を評価落札するので、素人なら喜ぶ装備やグレードの価値がそれほど落札価格に反映されません。

あなたは何を基準に車を選びますか?

それはなぜか素人は基本的に

  • かっこいい車に乗りたい・・・エアロパーツやアルミホイールが有効
  • 便利な車がいい・・・カーナビやコンポなどがアピールになる
  • 人気のグレードなら高くても買う・・・高いグレードではなく売れ筋の価格帯のものが高評価に
  • 安全なエアバックやABS装着車種に家族を乗せるべきだ・・・ワンボックス車は特にその傾向が強くなる

などといった目線で中古車や新車を選びその実現のためには時に高いお金を支払います。

ですが、オークション会場に出入りしている業者にはそんなことは全く関係なくて、注目しているのはただ1点「儲かる車なのか」ということ。

そして、儲かる車とはそのような装備の充実と「一切」関係ないところにあるため、オークション会場ではそれらによる落札額のアップが見込みにくいわけです。

儲かる車とはどういうものなのか

業者がオークションで落札したがる儲かる車とは人気があり状態が良く、装備の整った上記で述べたような車ではありません。

たくさん要素があり詳しくは機会があれば別記事で紹介したいと思いますが、端的に表現するなら、「付加価値」を乗せやすい車両か否かということです。

たとえ状態が悪く安い評価額の車でも自社で手を加えれば高く販売できる車が業者の欲する車であり、それと装備とは関係が薄く、もし装備を追加するにしてもその分を販売価格に上乗せすればいいこと。

いらない装備がごちゃごちゃとついている車、特に特別仕様などでエアロパーツがついているようなときはそれを外したり処分するにも結構な手間がかかるので、返って「すっからかん」の状態の車両の方が自社が抱えるユーザー層のニーズに合った装備を付加価値として付けたほうが手間が無くて都合がいいのです。

これは実例で筆者の経験談ですが、オークションでオーディオレスで完全純正の車両の落札依頼があり、それに自社でそのお客様の望むオーディオやエアロパーツ、リアモニターからスピーカー盗難防止キットまで事細かく指定された装備を購入し取り付け販売しましたが、その利益たるやすさまじいものがありました。

つまり「全部乗せ」はお客様側の望むことであって、プロが好むのはむしろそれらを自社で選択できる対応力の優れたノーマル車種で、下取り価格表の基準となるオークション会場相場は装備の有無や充実加減と必ずしも一致しないということです。

装備が充実しているなら直販型の買取専門店が◎

販売チャンネルの充実している買取専門店であれば、客の関心を引くためのセールスポイントになるため高価なアルミホイールや新しいカーナビなどをについては評価してくれる可能性も高くなります。

一方ディーラーでは、中古車として一般ユーザーに販売する」という考えが直販型の買取専門店と比べて極端に少ないため、下取り査定の際それらに注目することはまずありません。

車は全く同じでも業者によって評価が違うことを忘れちゃダメ

これは基本中の基本、車を手放すときは下取りにしろ買取にしろ複数の売却先を模索しないと絶対にダメです、面倒だといわれる場合は仕方ありませんが。

まったく同じ車であっても

  • 地域性・・・郊外では軽自動車が都市部ではワンボックスの人気が高い
  • 時勢と流行・・・低燃費車など時代の流行にオークションはすぐ反応するがディーラーはその反応が鈍い
  • 経営体型・・・大規模なのか中小規模なのか、直販型なのかオークション転売型なのかなど様々な要因で査定額が変化
  • 経営者の独断と趣味趣向・・・個人中古車会社ではワンマン社長の鶴の一声で価格が上下することもある

などでコロコロとその評価と価値が変わりそれが当然のことです。

そして売り手は車を手放すその瞬間、最も高く愛車を引き取ってくれる場所を探すべきでそれが損をしないための唯一ともいえる手段ですが前述したとおりディーラーでの下取りを選択した場合、その下取り価格はどこの店舗でも代わり映えしないためこの大原則である比較対象を放棄することになります。

まとめ

下取りではなく買取専門店の方がいいというより、下取りを選択する前にちゃんと買取専門店の査定を数軒程度受けたほうがいいというのが筆者の意見です。

条件が整えば下取り額を大きく上回る現金を手に入れることも可能なうえ、新規車両購入の足しになるだけでなくレジャーや生活費など他の用途に転用することもできるので、手間を惜しむのではなくしっかりと比較対象をしてから売却先を決定するようにしましょう。

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