なんでそんなに安いのさ!愛車とのお別れの時が来て、しっかりと愛情を注いで大切に事故もなく乗ってきたのでさぞや高い査定金額がと期待していたものの、がっかりの低評価。
査定士に詰め寄ると出てくる出てくるマイナスポイントが、身に覚えのあることばかりで泣く泣くその価格で手放すなんてことは避けたいところです。
目次
間違った洗車はかえって愛車の評価を下げるのです
もっとも身近なメンテナンス「洗車」の大間違い。買取の査定額を意外に下げてしまうのが、筆者もキャリアの間良く見ましたが間違った方法のままでの頻繁すぎる洗車です。
目立ったへこみなどもなく、休みのたびに時間をかけて洗車をしていつも手塩にかけていた自信満々の愛車に、査定士が外見のマイナスを告げるときは大体これが原因です。
人間でもそうなのですが、洗顔のし過ぎや間違った洗髪方法では乾燥肌から大人ニキビが出来たりしみやそばかすの原因になることもありますよね?
それと同じ、間違ったやり方で過度に洗車をすると車のボディー特にカラーリングは悲鳴を上げるのです。
一番まずいのが予備洗浄をしないままのごしごし洗い、車体についているのは排気ガスや油もありますが降り積もった宙を舞う砂や小砂利などもたくさんついています。
まずそれらを大量の水で洗い流さないとボディーにたくさん洗い傷がついてしまいます。
ちなみに唯一といってもいいお金を取って洗車をする「プロ」がいる、ガソリンスタンドで手洗い洗車を頼むとまず最初にボディーをジェットで丁寧に呼び洗いをするはずで、もしそれをしていないスタンドに愛車の洗車をまかしちゃダメです。
洗い2割拭き上げ8割
続いて問題なのがしっかりと洗って汚れを落とし切って満足しその後の水気の拭き上げが適当な方が多すぎる点です。
これまた筆者は車関係のキャリアをガソリンスタンドでスタートさせましたのでスタンドでの洗車を例に挙げますが、その時先輩から教わったのは「洗車は洗いではなく拭き上げが大切」ということです。
洗いはサッと済ませそのあとエアで車体の隠れた部分の水分を飛ばししっかりと水けがなくなるまで拭き上げる。
そうしないと残った水で水垢が出来たり、紫外線で使う水道水のカルキが化学反応を起こしてウォータースポットになってしまうので、除去が大変なこれらが査定の大きなマイナス点になります。
うちにエアなんてないという方がほとんどでしょうから、その時はドアやトランク・ボンネットなどを開け放ってピラーやステップの部分をしっかりと噴き上げればOK。
さらに拭き上げは太陽に照らされる天井とボンネットから開始し、側面の拭き上げはその次、水は重力通りに流れるので上から下に向かって拭き上げるようにしましょう。
乾いたタオルで洗車しちゃダメ!
カラカラに乾いた新しいタオルで拭き上げするとやってみたらよく分かりますが全然水を吸い込んでいってくれませんし、ボディーに傷をつける原因にもなりますので幾分湿らせたしかも使い古しの柔らかいタオルを使いましょう。
そしてそんな新しいタオルで洗車の拭き上げをしていたり、セルフ洗車の拭き上げタオルがピカピカの新品やカラカラのタオルしか用意していないようなところは、洗車の素人しかいないスタンドなので利用しないようにした方が無難です。
1にオイル2にオイル3,4が無くて5にオイル交換
オイル管理はメンテの基本です。業界支援のためではなく読まれている方の愛車の評価を上げるために言っていることですが、とにかくまめなオイル交換だけは欠かさないほうが良いと考えます。
スタンドや各修理工場などでしきりに進められますが先立つものも必要なのでつい伸び伸びにしてしまうことも多いオイル交換は、車の寿命を左右する重要極まりないメンテナンスで、これをさぼった車の査定は低くなります。
「エンジンの中のことだから査定士にもわからないから大丈夫」と今思っている方は甘い、プロならステッカーなんか確認しなくてもその車のオイル管理がどの程度されていたかある程度わかってしまいます。
そしてオイル管理の悪い車はその時点で問題が出てなくても将来的にエンジントラブルを起こす可能性が高いとすべての中古車業者は考えているので、査定の時に当然ですがマイナスします。
交換したら必ず記録してもらいましょう
スタンドなどで無料点検をしてもらった時「オイルが汚れているので交換しませんか?」と声掛けされたことある方いらっしゃるでしょうし、その言葉に従って交換を依頼した方も少なくないはずです。
オイルが汚れているので交換は実は正しい行動ではなく、この時の店員は間違ったおすすめをしている可能性があります。
新車はともかくすでに数万キロを走っている中古車のエンジンの中は金属片やカーボンなどの核がたくさん存在しています。
そこを駆け巡っているオイルは新しいものを入れてもすぐに汚れるのが自然で、汚れていないエンジンオイルを探す方が難しいほど、しかも良い品質のオイルはエンジンの中にあるカスやごみを吸着する能力が高いため、安価なエンジンオイルより汚れるのが早いのです。
つまりエンジンオイルを点検して汚れていてもそれがいつ入れられたものなのかを判断するのは、少々車のことをかじった程度のスタンド店員はおろかプロでも難しい。
ついこの間変えたのに汚れてるなんて言われると頭に来ますよね?それを防ぐために交換時期を明記したステッカーを張り付けたり、ガソリンを入れるときに必ず空ける給油口に目印を入れたりするのですが、これが嫌だと張ることを拒む方もおられます。
ただ、これはオイル交換をしたという証拠となり買取査定の時にこれを参考にする査定士もいるのでできれば張ってもらうようにすべきです。
また、交換履歴を明記する手帳を自ら準備したりディーラーなどに依頼した場合は点検記録簿などにしっかりと記入してまうようにするとよいでしょう。
直近のオイル交換ステッカーがあればごまかせるんじゃないの?
マメに交換していて記録簿や手帳にその歴代の履歴が残っている場合は全く問題なくそれを威張って見せて査定を楽しみに待てばよいことです。
ただし、通常スタンドなどで交換している場合張られるステッカーは交換をするたびに張り替えられるのでその履歴が見ただけではわかりません。
ですので査定に出す前、普段はなかなかしていないオイル交換を「一夜漬け」ですればごまかせるんではないかと思われがちですがそうは問屋が卸しません。
プロはいくつかのチェックをすることでその車がしっかりとしたオイル管理されていたか、していなかったかを見破ることができます。簡単なものを2つ紹介すると、
1、エンジンについているオイルの注ぎ口を開け中の状態+キャップの状態を見る
2、オイルの量を調べるチェッカー棒の状態を見る
の2つがあります。
まず1ですが、長い間交換されていなかったエンジンオイルは酸化をし泡を発生させるのですがそれが浮き上がってきてオイルキャップに付着するのです。
また、エンジン内のカーボンやスラッジが注ぎ口に溜まっていないかである程度オイル管理の頻度が確認できるのです。
オイルキャップは新品のものが安く売っているためそれを業者に依頼して取り寄せ付け替えればわからなくなりますが、私の知る限りオイル交換を長期間さぼる方がそんな手の込んだことをするとは正直思えません。
次に2ですが、通常はオイルの量を図ったり汚れ具合を調べるチェッカー棒ですが、長く入りっぱなしのオイルはこの金属棒を長い期間欠けて焼き付かせ焦げ茶色に染め上げます。
キレイな銀色なら問題なし、茶色に染まっていたらその黒ずみ具合に従ってオイル管理が悪かったと判断できます。
こちらも安価で交換可能ですが、キャップと同じ理由でそんな車の査定をしたことは一回もありません。
まとめ
査定額をアップさせるもしくはダウンさせないメンテナンスはたくさんありますが、最も身近な洗車とオイル交換について今回は説明いたしました。
洗車に関しては自分でやるのもいいですが、優秀なスタッフのいるスタンドが近所にあるのならそこにお任せするのも手です。
また、オイル管理の見分け方は逆に利用すればよい中古車を見極める手段にもなりますが、それを見越してコストのさほどかからないキャップやチェック棒を新品に変え注ぎ口の清掃などをする業者も少なくありません。
車体の年式にしては「不自然に新しすぎる」それらが付いているときはやましい点を隠している可能性が大。なので、時間軸とそれらの新しさとのつじつまが合っているかを判断するとよいと考えます。