新車や中古車を購入してその際自動車ローンを組み、その支払い中にもかかわらず

  • 新発売された車種に乗りたくなった
  • 家族構成が変わったり職場が転勤になったことで車種を変えたい
  • 支払いが困難になったので何とか手放したい

などが原因で、ローン支払い中の車両を売りたいと考えるケースも少なくはありません。

結論から言えばどの段階の支払い状況の車であっても買取に出すことはできますが、この時は注意しておかないと様々なトラブルを引き起こす可能性が山積しています。

ローンの残債と買取価格の不一致

カーローン
基本的に自動車ローンは数年のスパンで返済をしていくものですが、月々の支払額を抑えるために長期にしている場合やボーナス併用支払いを利用していることもあり状況によってその残債金額と買取金額に差が生じる場合があります。

自動車は時間がたてばたつほどその価値は減っていき、それに合わせて買取価格も下がっていきますが、ローンの残債とその買取価格が交わる時点はその車の車種やローン総額、更に売却をする時点での支払い状況によって大きく変わってきます。

残債額の計算方法

ローン中の車を売る場合に最も考えておかなくてはいけないのが、売却時点で残っている支払い分、つまり残債です。

売却額が残債を上回っている場合は、それほどトラブルが起きることは考えられません。

ただしその逆、売却してもローンの支払いが終わらない場合は様々な不具合が出てくるのでまずは残債がどれほどあるのかについてしっかり知る必要があります。

例えば新車で購入して3年目、初めての車検時に車を手放すとします。

そして新車価格が200万円、それを5年間ボーナス払いを使用せず年利5%のローンを組んで返済していたとすると支払いは、

ローン総額 2,264,600円 初回40,300円、2回目以降37,700円

となるため3年目のこの段階での残債は単純計算で、

2,264,600-(40,300+37,700×35)=904,800円

となります。

つまり、この時点での買取査定額がこれを超えている場合はその差額が手元に残ることになり、次に車を購入する際のローン再構築に何ら障害が出ることはなく、むしろオーバー分を頭金などにすれば月の支払いを軽くすることすら可能です。

また。ローンを組む際その金融機関から所有権を付与する条件を出されていたとしてもそれは残債を完済した時点で解除されるため、買取業者にとっても転売するにあたって都合がよく、マイナスポイントとして査定にそれを加味する必要はなくなります。

ボーナス併用方式では残債が大きく変わる?

上記と全く同じ車両を買って同じ金利でローンを組んでいたとしても、夏と冬のボーナスを期待して組んでいた場合で支払期間が極端に短いとその残債が大きく上がるので注意しなければなりません。

しかし、上記と同じ3年間しっかり返済しているケースではその差が付きにくいのですが、具体的には、年2回のボーナスで10万円の支払いを予定していた場合、

ローン総額 2,264,600円 初回25,600円、2回目以降21,000円 ボーナス月121,000円

となり、3年目での残債額は、

2,264,600-(25,600+21000×29)+(121,000×6)=904,000円

となるので実はほとんど残債に変化はありません。

肝心なのは手放す時期

支払い方式によってそれほど残債に変化は見られませんが、支払ってきた時期が短くなると当然その残債は多くなり買取金額を上回る可能性が高くなります。

さらに上記で紹介したボーナス併用を利用している場合、その回数が1回でも少なくなると一気に残債が膨らむことになるので、その年のボーナス月を越えたか越えてないかも大きな要素になってきます。

売却した結果残債が出てしまうと、次の車を購入するときにローンを組もうとしてもまだ返済中という判断になるため、新規ローンを組むことができないケースが出てくることがあります。

また、前述した所有権がつけられている場合で残債が出るときは、それを完済しない限りそもそも車を売ることはできません。

所有権の確認の仕方

車はそれぞれ新車中古車問わずローンを組んだ場合は自分、もしくはその車を買ったディーラーや中古車会社かローン会社の名義になっていて、ここでいう所の「所有権が付いている車」とは自分以外のどこかが車の持ち主になっているということです。

早い話が人様のものに普段乗っているということで、当然ながら人の車を勝手に売ることはできず、それがローン中の車を売る最大の障害になるわけです。

この所有権制度とは、

  • ローン全体の金額が大きい
  • 返済期間が長く設定されている
  • ローンを組んだ時点での車両購入者の経済状況と信用情報

などを基準に、もし支払いが停滞した時その車を差し押さえる権利を各所有権者が持つことで、ローンを組む際の保証とする制度です。

この所有権の有無は車検証を見れば一発でわかりますが、車検証に記載されている使用者卵の下、所有者欄に自分の名前がしっかりと書かれていれば、その車には所有権が付いてないと判断することができます。

所有権を外す方法

所有権を外す方法は大きく2つ、1つ目はいたって単純、残っている残債を一括返済すれば何ら問題なく所有権を外し車を売ることができます。

しかし残債が残るような返済状況で車を売る場合は、基本的に高額な残債が残っているはずなのでそれを一括するだけの現金があることが少ないのが現実。

そこで2つ目の手段として、残債を返済するためのローンを改めて組むという方法もとることはできます。

ただしこれは借金を借金で返すという、自転車操業の入り口になる恐れがあるので、健全な経済活動をする上ではおすすめできる行動ではありません。

また、そもそもローンを組み時に所有権を漬けられていないケースでは売却自体はそのまま可能ですが、当然ながらローンの返済は車が手元からなくなっても、完済までそのまま続けなければなりません。

手元からなくなった車のローンを払い続けるのは苦痛が大きい

残債が残らないほどの査定を受けて元に現金が残る場合や、次の車両購入のためのローンを組むのに障害がなくスムーズに乗り換えができたときはそれほど問題は起きませんが、残債が大きく返済に義務が続く場合、もう手元にない車の支払いをする羽目になります。

不意の事故などでローン支払い中に廃車になって、そのローンを払い続けるときもそうですがこれが結構しんどい。

実は筆者まだやんちゃだった若かりし頃、愛車をガードレールに激しくぶつけ廃車になる憂き目にあいましたが、その後2年近くにわたるローンの支払いにモチベーションが起きず、大変つらい思いをしました。

ですので、ローン支払い中の車を売るときにはその査定額が残債をしっかり超えるか見定めたほうが無難で、手元に車のない状態でのローンが続かないよう注意しましょう。

残クレって何?

今回のローン返済中の車売却に関連するものとして、最近CMなどでも流れディ-ラーで新車を購入する際盛んに進められるものに「残価設定ローン・クレジット」通称残クレがあります。

この残クレとは例えば、

  • 新車価格200万円のプリウス
  • 5年後下取り予想額100万円

を購入するとすると、5年後の下取り予想額を前もって差っ引いた100万円を5年ローンで返済するというもので月の返済額を大きく抑えることができることから多くの方が利用しているものです。

そして5年間乗った後は、
(1)同じディーラーで再度新車に乗り換え
(2)当該車両の返却
(3)残債分を再度ローン構成して完全購入
という3つの選択肢が用意されていて、新しい車種にドンドン乗り換えたい方には非常に有効なローン形式に感じられます。

ただし5年後の設定走行キ距離を上回っている場合や通常の使用感を超えるキズなどがある場合は、返却時に追加で費用を支払わねばならず、新規車両の購入先も返却をしないケースではそのディーラー1本になってしまいます。

また、今回のテーマにのっとったことで言えば、この残クレで購入した車を他の業者に売却することは、正直マイナス要素しかなく、途中解約すると金利が大幅にアップするなど途中の他社への売却を防ぐローンシステムになっているので現実的ではありません。

まとめ

ローン返済中の車を売却するときはまず査定をしてもらいその金額が残債を請えるがまず初めに確認するのがトラブル防止の鉄則です。

もし、やむを得ない理由で残債を下回る金額でも手放さねばならない時は、数社を徹底的に比較して1円でも高く売れる業者を探す手間を惜しまないようにしましょう。

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