おうちにいたまま簡単比較、現在ネット上で最大30社もの査定見積もりを一気に受けられることが売りであるカーセンサーネット。
人材派遣業や就職あっせん、各販売促進サイトの運営を手掛けるリクルートホールディングスが1984年に創刊した、国内最大級の情報量を誇る中古車情報雑誌「カーセンサー」のWEB版です。
プロトコーポレーションがカーセンサーより古い、1977年に発行を始めたライバル雑誌のWEB版「Goo‐net」と人気を二分するサイトで、中古車の同時買取査定だけでなく数十万台に及ぶ加盟店舗の在庫車両の情報が
- メーカー
- 車種・年式
- グレードとカラー
- 走行距離や装備
- 価格帯
など、細かい検索項目で瞬時に絞り込むことができるため、中古車を探すうえでほとんどの方がこの両者のサイトを利用しています。
目次
カーセンサーの一括査定のうまい利用法・・・まずは下調べから
買取査定を実際に依頼する前にぜひやっておいてほしいのが、自分の愛車が今どの程度の価格で売られているかを調べることです。
自分の車と同条件の検索項目を入力し、出てきた対象車両の販売価格をつぶさにチェックすることで、大まかな相場が見えてきます。
実例を挙げると、新車購入したダイハツ「タント」の2010年式、走行距離50000kmの人気の黒で3回目の車検が切れる、2017年のタイミングで買取査定をすると仮定。
そして、その愛車のデータを余すことなく中古車検索エンジンに入力し、ヒットした中古車販売価格の平均が車検付きで70万円程度だったとします。
すると逆算することにより、大体の買取査定額のあたりをつけることができるので、それをこの語の一括査定による売却先の判断基準にすることができるのです。
どうやったら具体的な査定金額が予想できるのか
前の項で簡単に触れましたが、プロでもない限り販売価格からその査定額の予想を立てるのは簡単ではありませんが、この後述べる項目を順にチェックしていくことでそれを可能にすることができます。
まずは中古車の買取からカーセンサーネットで掲載されるまでの流れを知る
中古車の流れはいくつかありますが、ここでは買取専門店や中古車販売をしていないディーラーで下取りされた車両は、
1、中古車オークション会場に出品される
2、目を付けた業者がそれを落札する
3、必要に応じて手直しをして車検に通る状態にしてカーセンサーに掲載する
という流れを踏みます。
そして、1ではオークションの使用手数料を引いた買取業者の純利益が、2では落札成立時に収める約15,000円の落札手数料と車検の諸経費や修理、整備にかかる費用を差し引いたネットにそれを掲載した業者の純利益がかかってきます。
それぞれの段階でかかる中間マージンを引く
さて、皆さんが仮にこの作業を行って自分の愛車と同程度の車種の販売価格を目にしたとき、見ている金額は上記では3の状態にあります。
それが車検込みで70万円ということはこれから販売会社の純利益と諸経費、トータル約20万円程を差っ引いた50万辺りがオークション会場で同車両が落札された予想額で、業界全体を流れる当該車種の相場ということができます。
ここからが肝心!残った金額が査定予想額になる
ここからが重要なポイントで今後の一括査定の手掛かりとなるのですが、買取を専門に行う業者が出品する会場で40万円で落札されるということは、買取業者は当然それよりも低い価格で買取をしなければ商売にならず、その平均値は買取業者の規模にもよりますが約15~20万円ほどです。
つまり、オークション会場での利ざやのみで採算をとることの多いオークション型買取専門店の査定予想額は、約25万円から30万円辺りという計算が成り立ちます。
自社販売が強い業者はその限りではない
ビックモーターやガリバーなど、大規模に自社販売ブースを展開している店舗の場合は、実はこの計算が大きく変わってきます。
これら直販型買取業者の強みは、オークション会場を解することで発生する中間マージンの少なさで、それによりオークション型の買取業者より高い査定ができると「言っています」。
ここであえて「かっこ」でくくったのは、今回の様にしっかりと中古車の流れを知ったうえで買取査定を依頼する方は少なく、それは便利なネットで査定を済まそうとする場合は特にその傾向が強いというのが、10年近く業界にいた筆者の意見。
彼らもそれは熟知しているので、あくまでそれを宣伝文句として言っているにすぎず、わざわざ他社より極端に高い査定額を、面と向かって交渉をするわけでもないネット査定で初回提示額として出してくることはまずありません。
ゆえに上記で叩き出した査定の平均額は、すべての業者に通用する相場ということができます。
さあ!いざ一括査定へ取り掛かりましょう!
以上のことを踏まえ、実際の一括査定に取り組むといろいろなことが見えてきます。
まずはそれぞれの業者が適切な相場を見極めて査定を出しているか、出した予想額と照らし合わせることではっきりとします。
まずオークション型に代表格であるラビットやアップル、アラジンなどが上記で紹介した査定予想額を大きく上回ってくることはまずないでしょう。
ただ、冒険をせず安心して愛車を早く手放したい場合はこう言った大手オークション系買取店舗は良くも悪くも安定した査定を豊富なデータをもとに正確に出してくるので利用するとよいでしょう。
ここで注目したいのはガリバーやビックモーター、など自社販売を積極的にしている有名大手や地元の中小買取店舗で、販売も積極的に行っている業者。
有名どころ以外で販売の規模がわからない業者は、サイドカーセンサーネットの中古車検索を利用し、その業者の名前や所在地から在庫車両の種類や量をチェックすれば、容易にその規模が想像できるはずです。
それらの中で予想金額を上回る業者があれば見事ビンゴ、売却先の有力な候補として考える必要があります。
特にそれほど大きくもない買取店が相場を上回る査定を出しているときは、明確な売却先のめどがついている場合がほとんどなので、詰めた話や直接査定への進行を模索するとよいでしょう。
各社が出してきた査定額はあくまで目安として捉えておきましょう
最後になってしまいましたが、カーセンサーネットに限らずネットの一括査定は直接車体を見るわけではないので当然ですが最終的な査定額として、確定したものではありません。
つまり、どこの直接査定を依頼すべきかの手掛かりを見つける程度の位置づけで利用しないと、わざわざ店舗に訪れ査定を受けたらかなり低い査定をされて、結果セールスマンの押しに負ける形でしぶしぶそこに売却するリスクも少なくありません。
そして、それを狙ってわざとネット査定では相場を大きく超えた査定見積もりを出し、ホームである自店舗に呼び寄せる「営業テクニック」である可能性もゼロではありません。
カーセンサーの一括査定ではそれをうのみに売却先を即決することを目的とすることはできません。
多くの買取業者に一発でアプローチし、近所にどんな買取業者があり、どのような評価を愛車に下すのかその傾向を知ることができるので、自分の買取に対する数字的な知識や他の業者との天秤交渉に使う「武器」を手に入れる手段の1つとして、利用すべきと筆者は考えます。
まとめ
他にも一括査定をできるサイトはありますが、その数と質についてはやはり最大手のカーセンサーが一歩リードしていますし、合わせて事故車量や廃車を引き取ってくれる業者なども自宅の近所からリストアップする機能など、カーライフに役立つ機能もてんこ盛りです。
車を売り買いするタイミング以外に、あれこれ覗いているだけでも車好きにとっては情報満載で楽しいサイトなので、ぜひ一度サイトを探検その機能を体感してみてください。